「センス・オブ・ワンダー」の著者
レイチェル・カーソン氏が
世界に影響を与えたのが
「沈黙の春」新潮文庫
である。
重たそうな内容だと思いつつも
読んでみた。
知識として知っていることが多く
特に驚く内容ではないのだけれども
それは2021年だからである。
原著は1962年
まだ生まれていなかった頃に
こんなことを社会問題として
警告を発し
それがやがて世界中へ大きな影響を
与えたという観点で考えると
凄すぎ
だからこそ
未だに読み継がれている本
であることがわかる。
本文の中にDDTのことについて
かなり詳しく書かれているが
DDTというと敗戦国の日本人が
不衛生だからと米軍に消毒されている
ようなイメージだったが、
そうではなかったことも分かった。
断片的情報で刷り込まれたイメージって
やっぱり怖いなぁと思った。
数年前に日本でヒアリが発見され
メディアがこぞって大変だと報じて
いたが、その後どうなっているのか
報じているメディアがあるのか
分からない。
この本にヒアリ問題が書かれていた。
米国には第一次世界大戦直後に
ヒアリが上陸したとのこと。
ヒアリが米国南部のほとんどの州に
拡大していく中で
様々な防除対策が取られたことで
野生生物に甚大な被害を及ぼした
というのである。
この本が書かれたのが上陸から
40年経っており、騒がれるような
ことがないそうだ。
ヒアリに刺されさえしなければ
大きな問題ではないことだった
からである。
疫病のことも書かれている。
なるほどだなぁと思った。
昨年パンデミックにより
それまでの当たり前だった
様々なことが当たり前でなく
なったことに衝撃を受けた。
3月には思考停止に陥る
手前まで行った気がする。
この本を読んでみると
1962年に警鐘を鳴らされていたのに
この事態を招いてしまったのだと思う。
そして、誰かがコロナウイルスを
力でねじ伏せてくれることを
期待している自分がいることも分かる。
これってもしかして
日本の政治家必読の本かも?
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