「短編小説は、ひとつの世界の
たくさんの切り口だ
6年ぶりに放たれる、
8作からなる短編小説集」
とある。
「一人称単数」村上春樹著 文藝春秋
”6年ぶりに放たれる”とは
短編小説集が6年ぶりなのか
それとも小説が6年ぶりなのか
どっち?
と思ってしまった。
素直に6年ぶりの短編小説集と
受け取ればよいものを
ついつい突っ込みたくなっている。
村上春樹氏の長編小説が出版される場合には
出版前から宣伝されて
出版日の午前0時に発売され
並んで購入する沢山の人がいることで
有名である。
前回は
「騎士団長殺し」
であった。
そこで、いつだったのか調べてみたら
2017年2月24日だったので
先の疑問は
短編小説集が6年ぶりのようである。
では、その短編小説集は?
と思ったけれども
調べるのは止めた。
私は村上春樹ファンである。
でもハルキスト未満だと思う。
というのは、二度読んだ小説が
数少ないからである。
「ノルウェイの森」
「1Q84」
だけしかなく
また、ファン同士が集まって
小説の世界観などについて
語り合うなどまでの欲求が
湧かないので
そう思っている。
そもそもハルキストの定義を
知りたいとも思わない。
22歳の時に
「ノルウェイの森」
が大ブレイクして
小説を滅多に読まないのに
購入して読んだ。
中学生の時から
ビートルズを聴いていたのに
曲名が書名に使われていた
ことを読むまで気づかなかった。
物語の世界にはまり
途中からノルウェイの森を
聴きながら読んだりもした。
村上ワールドと呼ばれる
世界観がどんなものなのかを
表現する言葉を持ち合わせていないけれども
その世界観に魅せられたことは間違いない。
それ以来、
文庫化された村上春樹氏の
長編小説、短編小説、随筆などを読みあさってきた。
おそらく読み残している本は
ないと思う。
自分の中では村上春樹氏の
長編小説を読む時には
かなり気合いがいる。
今どきの表現だと全集中しないと
読み進められない。
そうしないと小説の世界から弾かれてしまうからだ。
一方、短編小説は
気軽に読める。
深ーく読めていなかったとしても
その物語は数十分後に終えてしまい、
また新たな物語に入っていけるから
だと思う。
これが長編小説の場合には、
そうはいかないから気合いがいるのだ。
「一人称単数」
久々に村上春樹氏の物語の世界に魅了され
楽しい時間だった。
これ、数ヶ月後にもう一度読みたい。
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